この記事には電子回路初心者が超簡単な回路を実際に組み、オームの法則を実感した顛末が書いてあります。
何で電子回路を作成したのか
もともと電子工作、電子回路には興味があったのですが、ほとんど触れることなく現在に至ります(10年以上前に電子回路の本を少し読んだくらい。)
最近、ラジコンで動くロボットを作成しようと思い何冊かロボット関連の入門書を集め、ざーっと読んでみました。
その中で下の画像の本「誰でも作れる センサロボット」が非常にわかりやすかった。その本の冒頭にブレッドボードを使った簡単な電子回路の作り方が載っていたのでそれに興味を持ち、実際にブレッドボードを使って回路を組んでみました。
全くの初心者ですのでテスタの使用法、ブレッドボードの使い方などから試行錯誤でやっていきました。
今回の記事で使用した部品などです。全部購入しました。
デジタルテスタ
ジャンパーワイヤー
ブレッドボード
単三4本電池ボックス
1kオーム抵抗
小型クリップ付きコード
(熱収縮チューブは使いませんでした)
今回使用した道具です。家にあったものを使用しました。
ラジオペンチ
ピンセット
ペンチ
上に載せた部品などは「誰でも作れる センサロボット」で紹介されていたものです。
テスタの使い方
購入したテスタ
MAS830Lというテスタを購入しました。電池はあらかじめ入っていてすぐに使えます。
使い方を理解するために、さっそく何か計ってみました。使用済みのアルカリ電池の電圧を計ってみます。
箱を開け、本体とコードを取り出しコードを本体につなぎました。電圧、電流を計るときは赤テストリード線をmAVΩに、黒リード線をCOMに差し込みます。
乾電池の電圧を計るので、回転レンジをOFFから直流電圧2ボルトレンジに回します。
アルカリ電池のプラス、マイナス極にテスターの端子を接続させればいいのですがテスターの端子を電池の極に直接接続するのは難しいので(セロテープででも貼っておくしかない)電池を電池ボックスに入れ、電池ボックスの金属部分をクリップ付きコードで挟み、クリップコードの別の端でテスターの端子を挟むことにしました。
電池ボックスの金属部をクリップで挟むことはできたのですが、テスターの端子をクリップで挟むことができませんでした。
テスターの端子の金属部分がほんの少ししか外に出てなくて不良品なのかと思いました。少しいじっていると金属を覆っているプラスチック部分が外れることがわかりました。
クリップでテスターの端子を挟むことができるようになり、電池の電圧を測定することができました。 1.238Vでした。
新品はどうかと計ると
1.601Vでした。
ブレッドボードに慣れる
ブレッドボードの説明
ブレッドボードです。
ブレッドボードは穴の開いた食パンのような恰好をしています(それが名前の由来らしい)。
ブレッドボードには以下の赤線(長良川が描画した)のような感じで金属導体が埋め込まれています(真ん中辺は省略)。
例えば30iの穴に抵抗の足を1本差し込み、30fの穴に別の抵抗の足を1本差し込むと二つの抵抗が直列につながります。
電子部品の足を差し込むだけで接続できるので、はんだ付けする必要がなく便利なものです。
簡単な回路を組む
以下のような回路を組みました。電源のアルカリ電池4本直列にスイッチと1kΩの抵抗を接続しています。
オームの法則は I[A] = V[v]/R[Ω] です。
この回路の電源アルカリ電池4本直列は6.4v ,抵抗は1kΩなので上の式に当てはめると6.4mAの電流が流れることになります。実際はどうなるでしょうか?
ではブレッドボードにジャンパーワイヤーと1kΩの抵抗、スイッチなどを差し込んでいきます。
以下回路を組み立てていきます。
まず、スイッチを差し込みますがその前に使用したトグルスイッチについて若干の説明です。
今回使ったスイッチはトグルスイッチです。3本の足が出ています。今回は3本のうちの左側の2本を使ってスイッチとして機能させました。この場合スイッチを右に倒すとONです。左に倒すとOFFです。一番右の足は使いません。
ではブレッドボードにスイッチを差し込んでいきます。
スイッチの足を5c、3c、1cに差し込みます。使うのは5Cと3Cに差し込んだ端子です。これで5列、3列に別の素子の足を差し込むとスイッチと接続されるようになりました。
98
ジャンパーワイヤーを3aとブレッドボード最上段の赤線(+)に差し込みました。これでスイッチと最上段の赤線(+)がつながりました。
次に抵抗をブレッドボードに差し込むのですが手で差し込んでいたらうまく差し込むことができず下のような形になってしまいました。
電子部品の足をピンセットでつまんでブレッドボードに差し込むのが常道のようです。足の長さも適宜切断して調整するのが常道のようです。
回路図だけ眺めていてもこういうことはわからなかったと思います。実際に組んでみてわかりました。
1kΩの抵抗を5eと15jに差し込みました(15列ならどこでもいいです。抵抗の足の長さの関係で15jにしてあります)。5列にはスイッチの足が差し込んであります。これで最上段の赤線(+)から抵抗まで接続されました。
ジャンパーワイヤーの一端を一番下のGND(最下段の青線(-))に差し込みます。この状態ではジャンパーワイヤーはどこともつながっていませんが、次にテスタを直列に、抵抗と今差し込んだジャンパーワイヤーに接続するのでこのようにします。電流計は回路に対して直列に接続します(試行錯誤してわかりました)。
テスターの端子と接続してあるクリップ付きコード(赤)の端を抵抗の一端と接続します。さらに、今差し込んだジャンパーワイヤーの外に飛び出ている端とテスターと接続してあるクリップコード(黒)を接続します。(後から気が付いたのですが抵抗の足は15jに差し込む必要はないですね。ただ抵抗が安定するのでこれでいいと思います)
これでテスターを間に挟んで6.4v(最上段の赤線(+))とGND(最下段の青線(-))が線でつながりました。
あとは電源となる電池ボックスをブレッドボードの最上段の赤線(+)とGNDに差し込めば完成です。
テスタ中央の回転レバーを20mAになるように回して
スイッチをオンしてみます。6.35mAと表示されました。
計算上では6.4mAでした。1kΩの抵抗の他にもスイッチ、電流計、ジャンパーワイヤーなどにも多少の抵抗があるので6.35mAという数字になったのだと理解しています。
オームの法則を実感しました。
回路を実際に組んでみての感想
今回組んだ回路は最も簡単なものです。電源と抵抗を1つ接続したもので回路図で書くと非常に単純ですが実際に組んでみるとすんなりとはいきませんでした。
まず、ブレッドボードとトグルスイッチの使い方がよくわからず、スイッチをONにしてもOFFにしても電流が流れるという状態になりました。
上にも画像を載せましたが抵抗を手でブレッドボードに差し込もうとしてうまくいかず、抵抗の足がぐにゃぐにゃになってしまいました。
さらに電流計のつなぎ方がわからず電圧計と同じように並列につないでいたのでうまく電流が計測できませんでした。
単純な回路でも実際に組んでみるといくつもの注意点とかコツがあって少し苦労しましたが面白かったです。
10年以上前に電子回路に興味を持って入門書など少し読みましたがよく理解できませんでした。今回実際に回路を組んでみて電子回路を理解するには実際に組むことが不可欠だと思いました。
この記事は以上です。