戸棚の引き出しの壊れたダボ継ぎを修理した

DIY
スポンサーリンク

戸棚の引き出しのダボ継ぎが完全に壊れたので修理しました。

この引き出しは棚本体と取っ手のついている板(以下取っ手板)がダボで接合されています。

4本のダボで接合されていたのですが長年の使用で取っ手板が外れるようになりました。

そのたびにはめなおしていたのですが何かの拍子にダボが折れてしまい2本のダボでなんとか接合しているような状態で使用していました。

さらに使用し続けると取っ手板を棚本体に接合できない状態(完全に壊れた)となり修理することにしました。

スポンサーリンク

修理の概要

折れていないダボはそのまま残す。

折れているダボを切除する。

切除した箇所に穴を開けて新たにダボを挿入する。

全てのダボとダボ穴を木工用ボンドで接着する。

スポンサーリンク

折れたダボを切除

折れてないダボはそのまま使用する

棚本体の左右1本ずつはダボが残っているのでそれはそのまま使用しました。

折れているダボを切除する

ダボの切除にはあさりなしのノコギリを使いました。ノコギリにあさりがないと板に傷をつけません。

画像では水平方向にのこぎりを動かしていますがこのやり方は切りにくかったので普通に板を切断する垂直方向で切除しました。

切除後の画像です。

取っ手板に残っていた折れたダボも同様にして切除しました。

あと、残っている接着剤の固まったでこぼこをヤスリをかけて平らにしました。

折れたダボを切除したのでそこへ穴を開けていきます。

スポンサーリンク

穴を開ける

使用するダボ

残っているダボの径をノギスで計測したところ6ミリだったので以下のようなダボを購入。サイズ6×30ミリ 

穴の深さ

ダボの全長が30ミリなので半分の位置15ミリが埋まるように深さ15ミリの穴を開けます。

穴を垂直に開ける必要があるので加工精度が高いと評判のドリルガイドを購入。

このドリルガイドはプラスチック製の本体にドリルの刃のサイズに応じた金属製の筒をはめて使用します。

ドリルの刃にマスキングテープを巻いて目印とする

15ミリの深さの穴を開けるためにドリルの刃にマスキングテープを巻いて目印としました。

ドリルガイドを使って穴を開けるので金属製の筒の長さを考慮します。

金属製の筒の長さが32ミリで穴の深さが15ミリなのでドリルの刃の削り始め部分から47ミリの位置にマスキングテープを巻きました。

センタポンチでくぼみを付ける

ドリルの刃が目的の位置に穴を開けるようにドリルガイド付属のセンターポンチで穴の中央となる部分に小さいくぼみをつけます。

下の画像のようにドリルの刃の先端をポンチの穴に当て、ドリルガイド本体の底面と穴を開ける材の面が平行に密着するようにしてから穴を開けていきます。

もちろん実際に穴を開けるときはドリルガイドはドリルを持ってない手で固定しています。上の画像は見やするするために手で固定していません。

穴が開きました。

ダボを差し込んでみます。

ダボが出ている部分を計測し穴の深さを計算します。タボが出ている部分は16.4ミリでした。

思ったより穴が浅いのでマスキングテープの位置をずらします。多めにずらして49ミリの位置にマステを巻きなおしました。これでこれ以降に開ける穴の深さは15ミリになると思います。

なお、先ほどの浅い穴など、深さが適切でない穴の調整は後でまとめてやりました。

棚本体にもダボ穴を開けていく

棚本体の切除したダボ部にも穴を開けていきます。

同様にセンターポンチで小穴を開け

これまでと同様ドリルガイドを使用して穴を開けました。

開けた穴にダボを挿入してみるとダボが結構飛び出してしまっています(手前右側のダボ)。先ほどより深い穴が開くようにマステの位置を変更したのですが。

穴が浅くなってしまう原因はドリルの削りカスが穴の中に落ちてしまうことでした(画像ではわかりにくいですが穴の底に削りカスが入ってしまっている)。

それを踏まえて次に開ける穴は削りカスが開けた穴にできるだけ入らないように注意しながら作業をしました。 

少しドリルで穴を開けたらドリルの刃を抜いてカスを捨てます。更に少し穴を深くする。カスを捨てる。これを3回繰り返してカスが穴にできるだけ入らないように注意して作業しました。

ダボの飛び出しが先ほどより低くなりさっきよりも深い穴を開けられていることがわかります(手前右のダボ)。

必要箇所に全部穴を開け終わったのでダボを挿入して棚本体と取っ手板を接合してみます。

さきほど開けた浅くなってしまった穴に挿入したダボが必要以上に出っ張ってしまっているので本体と取っ手板に隙間ができています。 

様子を見ながら少しずつ穴を深くていきました。

本体と取っ手板がぴったりと接合できるようになりました。

他のダボ穴についても同様にして穴の深さを調整しました。

スポンサーリンク

ダボ穴にボンドを注入してダボと板を接着する

ダボで取っ手板と棚本体をぴったりと接合できるようになったので全部のダボ穴に木工用ボンドを注入してダボを接着します。

注入する木工用ボンドの量がわからないので穴の深さの3分の一くらいの量(米粒2つ分くらい)にしました。穴のふちにボンドを出しました。

米粒2つ分くらいの量にしたと書いたのですが正確にはそのくらいの量出てしまったというのが本当のところです。少量を出すのは難しい。

少量をひねり出すために小さめの(100㏄とか)ポリ洗浄ボトルに木工用ボンドを入れて使うといいと思います。

ダボを挿入すると注入した量の8割以上(多分)があふれました。

棚本体と取っ手板の合わさる面にもボンドを付けました。

全ての所定の位置にボンドをつけたので棚本体と取っ手板を接着します。

あふれたボンドはキッチンペーパーで拭き取りました。

固定する

固定するために引き出し全体を梱包用の紐で縛りました。ベルトクランプがあると強力に固定できます。

ボンドが乾けば完成です。

スポンサーリンク

修理しての感想、作業のポイント

この記事では壊れた引き出しのダボ継ぎを修理する過程について書きました。

この修理作業をやってみてのポイントはまず、面に対して垂直なダボ穴を正確にあける。
これだと思います。

ダボで部品を接合できないとまずいです。

これはこちらのドリルガイドを使用することで実現できました。フリーハンドだと難しいと思います。

2点目。
穴の深さを狙ったサイズにするのが難しかった。削りカスが開けた穴に入ってしまい穴が予定よりも浅くなってしまいました。少しずつ深くして調整するのに少し時間がかかりました。

今回は普通のドリル刃(6ミリ)を使用しましたがダボ穴用のビットを使用するともっと楽にできるのかもしれません。

3点目。
ダボ穴に注入する木工用ボンドの量を細かく調整できるノズルなどがあると作業が楽になると思います。または ポリ洗浄ボトル に木工用ボンドを入れて使用すると出す量を微調整できると思います。

あと、ベルトクランプがあると強力に固定でき修理がより高い精度でできると思います。

この記事は以上です。

DIY
スポンサーリンク
長良川ノート