あるパーキンソン病の患者に起こったプラシーボ効果

読書
スポンサーリンク
スポンサーリンク

プラシーボ効果とは?

プラシーボ効果とは次のような効果のことです。

プラセボ(偽薬)と言う、効き目ある成分が何も入っていないくすりを服用しても、患者さん自身が、自分が飲んでいるくすりは効き目があると思い込むことで、病気の症状が改善することがあります

引用元:http://www.jpma.or.jp/medicine/shinyaku/tiken/allotment/tiken/tiken20.html

そういうことはありそうだし「少しくらいは効くのかな」程度の認識だったのですが

帚木蓬生著 「信仰と医学 聖地ルルドをめぐる省察」(角川選書) の中で紹介されていたプラシーボ効果の実例が長良川(このブログの管理人)の認識を超えるものだったので紹介したいと思います。

なおこの記事はプラシーボ効果を過剰に称賛して適切な医療的措置を受けることを軽視する意図はありません。

スポンサーリンク

あるパーキンソン病の患者に起こったプラシーボ効果

あるパーキンソン病の患者さんについての記述を引用します。

最近でも、ある製薬会社が開発したパーキンソン病の治療薬がある。病気の進行を抑えるための蛋白質を、ウィルスベクターを使って、ある遺伝子に産成させるという薬である。
 頭蓋骨の二か所に穴を開けて、極細の管を脳の深部まで進め、薬を注入する。P氏はこの手術を受けたその日から、症状が劇的に改善したことに驚愕する。手術前は、手が震え、動作が緩慢で、発語も不明瞭だった。それが術後には震えがとまり、身体の動きは軽快になり、より明瞭に話せるようになった。家族も会社の同僚たちも一様に驚く。
 この前駆的な手術は二〇一一年から二年間実施されたあと、効果判定の結果が発表された。実を言うと、この手術を実施するにあたって、患者たちは二群に分けられていた。A群は本当に手術をして薬を注入する群。B群は頭蓋骨を少し削っただけの偽の手術(シャム・サージェリー)の群だった。解析の結果、両群での症状改善に、有意な差は認められなかった。
 P氏はこの結果を知っていささかがっかりする。しかし自分がABどちらの群に割り当てられていたかを知らされて、息をのんだ。なんとB群だったのだ。症状の改善はプラセボ効果によってもたらされていた。

引用元:「信仰と医学 聖地ルルドをめぐる省察」 p280,281

P氏だけでなく自分も大いにびっくりしました。偽の手術(薬剤を注入してない。実質何もしてない)を施したのに治ってしまったという例です。Pさんはこの大がかりといえる手術で病気が治ると心底信じていたのでしょう。プラシーボ効果ってそんなにすごいのかと驚きました。プラシーボ効果はすごいのですが、それが起きる人体はもっとすごいと思いました。

スポンサーリンク

プラシーボ効果の生じるメカニズム

治療を肯定的にとらえて意味を見出し、信用し、希望と期待を抱いて、そこに身を置くことによって、前頭前野にある脳内の薬局とでもいう場所から、全身に指令が出て、治癒効果が発現する。

引用元:「信仰と医学 聖地ルルドをめぐる省察」p281

治療に肯定的な意味を見出すこと、信用すること、希望や確信や期待などポジティブな感情を持つことによって治癒効果が生じる。こういう話は希望が持てるし元気が出てきます。人間はすごいですね。

この記事は以上です。

信仰と医学 聖地ルルドをめぐる省察 (角川選書)
Amazon.co.jp: 信仰と医学 聖地ルルドをめぐる省察 (角川選書) eBook: 帚木 蓬生: Kindleストア
読書
スポンサーリンク
長良川ノート